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ぶらっと広島の酒都「西条」を巡る

広島の酒処「西条」を巡りました。

 

1.西条酒蔵通り 

 

広島の酒都「西条」にある酒蔵通り。

こちらには7軒の酒蔵が徒歩圏内にあります。

何とこんな狭い範囲に7軒もの酒蔵が密集している街は全国でもここだけとか。

 

明治・大正・昭和の風情ある酒蔵や建物が残る通りを街発見散歩です。

 

どんな酒蔵があるのかワクワクです。

 


仕込み水(自由に汲めます)
仕込み水(自由に汲めます)

2.福美人酒造

 

全国の酒造関係会社有志からの出資により、大正6(1917)年創業。

日本の醸造業では初めての株式会社として誕生しました。

優秀な杜氏を育てて全国の蔵元に送り出し、「西条酒造学校」と呼ばれました。 

 

「福美人」の名称は当時の地名「福神」と美人のようにふくよかで優しく穏やかな味を目指していたことに由来するそうです。

 

無料と一部有料試飲を試しました!

 

[歴代総理の「國酒」の書]

「國酒」とは日本酒や焼酎など日本の酒のこと。

 

この言葉が世に出たのは昭和47(1972)年、日中国交回復晩餐会で中国が自国の酒「白酒」で饗したことに、時の大平首相が触発されたことに始まります。

外交の晩餐はフランス料理とワインだった日本が、これを期に公式の場で乾杯に「國酒」を用いようという動きになりました。

 

以来、歴代首相は「國酒」の揮毫を日本酒造組合中央会に寄贈しているそうです。

 

 


3.賀茂鶴酒造

 

昭和33年、全国に先駆けて始めた吟醸作りでは全国トップクラス。

白壁の酒蔵群と昭和2年築のレトロな洋館が不思議な感じでマッチングしています。

 

こちらの無料試飲は何と4種類!

ご自由にどうぞと勧められましたので、4種類すべてを試飲させていただきました(笑)!

 

広島県産の酒米です。

山田錦もあるのですね。

 


4.西條鶴醸造

 

江戸天保年間に掘られた井水と地元産米を用い、広島杜氏伝統の技で作られた日本酒。

 

黒格子の美しい店舗内では吟醸酒入りのジェラートもあります。 

 


5.白牡丹酒造

 

延宝3(1675)年創業。

「白牡丹」は京の五摂家の一つ「鷹司家」の家紋にちなんで命名されたとのこと。

 

お酒は少し甘口です。

「恋のしずく」という酒は映画とコラボした記念ボトル、味はフルーティーで何かレモンのような酸味がありました。

これが「恋の味」でしょうか・・・(笑)

 


6.山陽鶴酒造

 

大正元(1912)年創業、山陽道の松並木に鶴をあしらって「黒松山陽鶴」と命名されたそうです。

 

こちらは有料試飲で2種類頂きました!

 

 


7.本陣(御茶屋)跡

 

1633年、幕府より「西國街道」の宿駅として整備が命じられ、広島藩が建てた御殿洋式の宿舎で「御茶屋」と称されました。

その後は西国大名も泊まる本陣として幕末まで利用されました。

 

 


8.西条酒蔵通りマップ

 

今回、時間がなくて、全ての酒蔵を廻ることが出来ませんでした。

残りは下記の2軒。

 

(1)亀齢酒造

明治30年頃、「亀は万年」の言葉のごとく長命と繁栄を願って命名されたそうです。

全国的にみると広島の酒は甘口が多いのですが、ここ亀齢は辛口が多いのだとか。

飲んでみたかった・・・

 

(2)賀茂泉酒造

大正元年創業。

純米酒製造を全国でいち早く始めたそうです。

純米酒もいいですねぇ・・・

 

(3)松尾神社

酒蔵ではありませんが、酒都・西条の守護神だと聞きます。

日本三大酒神の一つ京都の松尾神社から昭和の始めに分霊を受けて御建神社境内に建立されました。

 

毎年、酒造りの始まる11月には酒造祈願祭が行われるそうです。

やはり、お酒にまつわる神社でした。

 

私は広島生まれですが、西条には子供の頃だけでなく、大人になってからも来たことがありませんでした。

今回、初めて西条を巡りましたが、酒蔵の白壁、赤レンガの煙突とともに、由緒ある御門や商家が並ぶ町並みなど、呑兵衛の私にはピッタリの街歩きスポットでした。

 

東京の酒蔵に比べると観光客もそんなに多くなかったのですが、これだけ1か所に酒蔵が集まっている場所は珍しいです。

呑兵衛の方、こんなに素晴らしい街が東広島にあります!

 

私も是非、また来たいと思います。